今回は・・・というか
毎回そうなんですが
海外の大きなドッグショーというのは、2日間~4日間あります。
そのとき、どうしても集中して観なければならない犬種がいる場合、1つの犬種のリングにいると、同時にすべての犬種のジャッジが進行していくわけですから、最初から最後まで1つの犬種のリングにいたら、他の犬種はまったく観れないことになります。
そして、70~100くらいのリングがあって、巨大なイベント会場の複数のホールで開催されているわけですから、端から端のホールへ移動するのはとても大変です。
人も犬もたくさんいますし、500メートルくらい移動しなければならない場合もありますし、途中で魅力的な犬に出会うこともありますし、途中でお友達の海外の人と出会うこともありますし、途中で美味そうな食事ができるカフェがあったり、面白そうなグッズを売ってるお店があったり・・・様々な出来事に遭遇します。
ですから、まっすぐ直線的に走って、わき目もふらずダイレクトに行けるわけではありませんから、時間がかかるわけです。
そうなると、移動しているあいだに、一つのクラスのジャッジが終わっていたりするわけです。
そして、一番遠いホールまでようやくやってきたのに、目的の犬種のホールを間違えて、実際は、最初にいた同じホールの、最初にいたリングのすぐ近くのリングだった・・・などということもあります。
これがもう最悪なんですね。
また最初にいたホールに戻らなければなりません。
そこに到着するまでには、あんなことや、こんなことを乗り越えていかなければなりません。
あの美味そうな食べ物を無視して行けるだろうか・・・俺は今、そうとう腹が減っている・・・
さっき、「おー!!久しぶり!!」と言って5分くらい話したイタリア人の友人のところをまた通らなければならない。「彼は友達と会ったら話をやめないんだよな・・・」
などと、また今から障害物競走を行わなければならないような気持になって、しばらく、まったく目的の犬種とは違う、あまり人気のない犬種のリングの、席がたくさん空いているイスの一つに座って
「はー・・・日本の依頼者の方に頼まれてるから、絶対戻らないといけないんだよな・・」
と思って、5分くらい休憩して、また最初のホールに戻ったりしていると
そうしているあいだにも、すべての犬種のジャッジは進んでいきますから、同じ1日の中では、せいぜい2つの犬種くらいしか集中して観れないです。
それで今回のEuro dog showで集中して観た犬種は
1日目はヨーキーとウィペットで
2日目は土佐犬、ロットワイラーで
3日目はジャパニーズスピッツとパピヨン
でした。
1日目のヨーキーとウィペットは、なんか様々な事情で詳しくお話しできませんし、動画もお見せすることができません。
めんどくさいですね。犬の世界は。
言えない。何も言えない。
言えないということさえ言えない。
などということが多々あります。
それで、今日は、もう3日目最終日の、ジャパニーズスピッツをご紹介します。
ジャパニーズスピッツは、ご存知ではない方でもわかると思いますが、名前にジャパニーズと入っているわけですから、日本のスピッツという意味です。
Japanese=ジャパニーズは、「日本人」「日本人の・・」「日本語」「日本語の・・」「日本の・・」という意味があります。
中学生のとき勉強しましたよね。
ですから、Japanese Spitz=ジャパニーズスピッツの場合、「日本の・・」という意味が適用されて、「日本のスピッツ」という意味になります。ですから、日本のスピッツですから、「日本スピッツ」と訳すことができます。
まあ、うるさいですね(笑)
学校の勉強のようなことを言うでない。という声が聞こえてきそうですが(笑)
ジャパニーズスピッツは・・・長いので、JSと書きますが
日本原産の犬種です。
私は51歳ですが、私が小学生のころ、近所にもこの犬種はたくさん飼われていて、日本でも人気の犬種でした。
しかし今は、あまり見かけなくなりましたよね。
ですから日本原産の犬種ですが、最近ではヨーロッパのほうが人気があります。
最も人気が高いのはイギリスと北欧です。
日本で人気の国、イギリスと北欧で、日本で人気がなくなってしまったJSが人気である・・
う~ん・・・
何か皮肉な出来事が起きていますね・・
今回私はEuro dog showでJSのリングに長時間いましたが、JSはとてもキレイな犬種ですよ。
美しいです。
真っ白で、何か、とても清らかで、かつ高貴な雰囲気もありますし、毛吹きの良い犬は、とてもゴージャスでありながら、愛らしい目をしていて、とても魅力的です。
もっと日本でも人気が出てもいいのではないか・・・と思いました。
しかし、一時期のシベリアンハスキーのように・・・というか、すべての流行犬種に言えますね。
ラブラドールもそうですし、ゴールデンも、ミニチュアダックスも、トイプーもチワワもそうですが
ただの流行で犬を飼う人が増えると、様々な問題が発生しますので
まあ、商売で流行の犬種を繁殖している人は嬉しいかもしれませんが、その犬種にとっては、あまり良くないことも起きますよね。
血統書さえあれば、どんな犬でもじゃんじゃん交配して、素人が、じゃんじゃん子犬を販売して・・・いや、別に、お金を稼ぐことが良くないと言っているわけではありません。
大型犬にとって最も重大な、肘や股関節、毛の長い犬にとって重大な、皮膚や、そのほか先天的なものなど、様々な健康に問題のある犬でも、なんでもかんでも繁殖して、子犬を買った人が、ずーっと病院に通わなければならなくなったり、すぐ死んでしまったり、あるいは、「この犬種はこういう病気が多い犬種である」などという間違ったレッテルを張られたり、様々な問題が発生するのは、良い犬のことをあんまりよくわかっていない人たちが繁殖することによって生まれるのではないか・・・と思うからです。
そのとき、ドッグショーの存在はとても重要になります。
健康な犬でなければ、毛の質もよくなりませんし、走り方もよくなりません。
フードが合っていない犬は、すぐに毛の質が悪くなりますよね。
肘や股関節の悪い犬が、美しいフォームで走れるわけがないです。
ですから、世界のトップのショードッグのブリーダーたちは、関節の検査結果が良い犬同士でなければ交配しません。
これはとても重要なところです!
私の愛犬はロットワイラーですが、インターネットを見ると、「ロットワイラーは股関節形成不全の犬が多い」などと書かれています。
本来のロットワイラーは、絶対そんなことはありません!
しかし、そのようなことを言われることには理由があります。
海外では、ロットワイラーという犬種はとても人気です。
ですから素人が、じゃんじゃん交配します。
それによって、関節の悪い犬同志や、とても血が近い、親子や兄妹で交配したりして、関節の悪い犬や、狂ったように攻撃的な犬などが、どんどん増えていったわけです。
きちんとドッグショーで活躍しているブリーダーから子犬を買えば、そのようなことは極端に少なくなります。
ですから、健康であり、なおかつ、その犬種の理想的な犬を作り続ける、ショードッグのブリーダーというのは、とても貴重で、ドッグショーというものも、とても重要だと考えています。
ドッグショーがなくなったら、すべての犬種は雑種だらけになって、健康もあまりよくない犬だらけになっていくと思います。
なんでこんな話になっていったんでしたっけ・・
あ、そうそう
日本でもスピッツ人気が再度発生してもいいのではないか・・・
しかしただ単に流行の犬になって、乱繁殖してもらいたくない・・・
ということでしたね。
これはすべての犬種に言えることです。
しかし流行犬種が生まれると、それだけ多くの人がその犬種を飼い始めますから、犬のことをぜんぜん知らない人や、生まれて初めて犬を飼う人が飼い始めますから、どんなに多くの愛犬家がそのことを心配しても無駄なんですよね。
絶対乱繁殖は行われて、可哀想な犬たちがたくさん生まれて、捨てられていきます。
ですから、極端な流行犬などは生まれなくていいですから、本当に犬を好きな人が、本当に自分が好きな犬種を大事に飼ったほうがいいですね。
ここをご覧になられた方で、JSを好きになられる方が出て来られるかもしれません。
それを期待しています。
https://youtu.be/zUAg0K1Fk8A